お肉と小麦を使わないお野菜のスパイスカレー
アキバブギウギ 加藤正之

スパイスカレーが好きで、いろんなカレー屋さんに食べに行ったんですが、何か物足りなくて、自分たちが美味しいって思えるものが見当たらなかったんです。それじゃあ自分たちでスパイスカレー屋をやろうか、ということで始めることにしました。

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住宅地域と田園地域が隣接する街 秋葉台

1976年11月、まだこの地が垂水区だった時代に山の造成によって出来た大地の上に、押部谷町木見と押部谷町木幡の一部から分離して秋葉台が誕生しました。それから50年余りたったその地は、住宅地域と田園地域が隣接し、時間がほどよくゆったりと流れる街になっています。

お祖父さんの代にこの地に越してこられ、生まれも育ちも秋葉台という環境で育ってこられた加藤さん。一度秋葉台を離れますがご結婚、自宅の新築を期に戻ってこられることになります。加藤さんと四方継の出会いは住宅の新築をご依頼頂いたことから始まります。

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当初は他の土地を検討されたり、中古住宅を改装する案もありましたが、やはりご納得いただけるものを追求していく中で、秋葉台で新築一戸建て、に決定しました。

秋葉台は土地が市内の他の地より安価であり、建築協定も緩く、併用住宅が可能な地域となっています。更に加藤さんのご実家にも近いという希望にピッタリな土地でした。

その家は、いつか将来一階を店舗にするという夢をかなえる家、というコンセプトで『夢叶・house』と名付けられました。

今回は戻ってこられてから予想外の展開が広がっているワクワクなイロイロをお伺いしました。

インタビュー

Q いつか店舗に、という計画がずいぶん早く叶いましたね

そうなんです。20年ぐらい早く 笑
調理師免許は以前に飲食業で働いていたので取得はしていたんです。店舗をやる、と決めたのは子供が出来たのがきっかけなんですが、育休を取りたくても言い出しづらい環境だったので、辞めちゃって「ノーマニー育休」とりました!無給っていうのには不安はありましたけど、子育てに興味があって、子供も近くにいれるよう自宅でできる仕事がしたいと思ったのでカレー屋を始めるって決めて、その準備期間としても育休期間としても良かったな、と思っています。

Q どうしてカレー屋、それも「お肉を使わないカレー屋」を選択されたんですか?

スパイスカレーにはまっていて、流行ってた事もあってよく食べに行ってたんですが、その頃に妻がヨガに没頭してお肉食べない時期があったんです。

カレー屋は行きたい、でもお肉控えているから行けない、ってなった時にヴィーガン系カレーを色々探したんですが、あるにはあるし、メニューの端っこの方にあったりもするんですけど、食べてみたらそんなに美味しいなって思うものがなかったんです。

大阪とかいろんなところへ行って探したんですけど、あんまり出会えなくて。もしこれでお肉使ってない美味しいカレーがあるんだったら、ちょっとビジネスチャンスじゃないかなっていうのがあったのと、あと元々僕も10年前ぐらいの仕事でストレスから円形脱毛症になったりとか、仕事忙しくて体調崩したこともあったので、食を通じて【心と身体の健康】がテーマのお店を作って健康を発信していきたいっていう気持ちからカレー屋にしようかということになりました。

Q 健康第一ですね。では「アキバブギウギ」という楽しい名前はどうやって決められたんですか?

そうですね。何かこれは僕の勝手な思い込みなんですけど、良い商品ってご当地の名前が付いてたりとかするから地名を入れたいなと思った時に、地名+カレー?って。
誰もが知ってくれて、アキバ(秋葉)カレーが話題になるかなと思ってました。なってないけど。

笑!

Q これでイケる、と感じられたのはいつ頃ですか?

味に関しては納得できるものをお出しできるようになるには1年ぐらいかかりました。常連さんとか毎週カレーの味違うなと思ってたと思うんですけど、ちょっとずつ入れ替えたりとか、本とか参考にして読んだりとかしながらやってました。足し算引き算。スパイスを入れるタイミングとかてあるんですよ。スパイスの香り付けで中で炒めるとか、よく本にのってるんですけど。段階的にこのタイミングでまずスパイス一回目いれてとか、うち4段階ぐらいでスパイスを入れたりしているんです。それだけでも味の深みというか立体的になってくるのでそれに気づいたりとか。

ココナッツミルクを今年の正月食べた時に、ああ、これベースがいいなっていうのに気づいて、今まで探していた作り方プラス、ココナッツミルクが合わさってやっとキタキタキタ!!って。これで基本のルーが固定しました。副菜も自然農の野菜を使った素揚げなどシンプルに絞っていったり方向性が定まった感じですね。

カレー屋から地域文化を作り、街に人を呼び込みたい

ミュージシャンを目指していたり、音響に携わった経験をお持ちの加藤さん。自分でイベントを開催したり、コラボイベントに参加したり、ミュージシャンや音響スタッフとしても飛び回っています。

Q 秋葉台を盛り上げる活動を行っているとお聞きしましたがどのようなきっかけだったのでしょうか?

とりあえずカレー屋をやって気づいたんですが、ここの土地は神戸の端の方なので高齢化が凄まじくて。1日よく考えたら今日のお客様みんな70歳以上だったとか、認知症の方もよく来られます。確かに当初より皆さんにお店を認知していただき、売り上げも上がってきているんですけど、その客層で10年後となったら恐ろしいな、というのもあって、それがきっかけでイベントなど様々な活動を行うようになりました。
本当にカレー屋だけで成立するんだったらそんな活動とかも必要ないと思うんですが、 やっぱり人を呼び込む街づくりっていうのが今すごい僕の中でキーポイントだなと思ってます。

僕らが生活している中で、秋葉台っていう地域をもうちょっとアピールしていきたいというか、普通に住む場所として選んでもらえるような発信をして、自分たちが住みやすい街を作っていきたいなとは思っているんです。

交通の便もよくない*し商業施設もないので、あるけどないのが秋葉台というか。そこのコープに行くのでも歩いて20分ぐらいかかるので、高齢者の方だと買い物に行くのも大仕事。ところがコープがある隣の桜が丘は建築協定でお店が出来ないんです。でも秋葉台って土地が安いうえに建築協定が緩いので、家買って店舗兼住宅でお店というのがかなう土地なんです。僕らみたいな生活に憧れている人って多少いるとは思うんですよ。40歳、脱サラして自分でお店やってっていう憧れが叶う場所として「僕らこんな生活を実現できています」って発信していきたいなと思っています。

そういうので気に入ってくれた仲間が気軽にここで集まって、この街、どうしたらもっと良くなる?みたいなのをカレー食べながら語り合って、実践していけるような中心基地にできればいいな、なんて思っています。

Q 秋葉台が気になってきた方へメッセージをお願いします

交通の便が悪いといいながら、実は高速バスを使えば30分で三宮に行けちゃうんです。時間帯によりますが1時間に2本ぐらい、通勤時間は4本ぐらいあるので働きに出るのも便利なんです。高速のインターも近いので淡路島とかもすぐ行けます。車で5分ぐらい走れば貸農園で週末農業もできますのでサラリーマンは続けたいな、でも週末はやっぱ田舎暮らしとか憧れるな、っていう人とかも秋葉台めっちゃいおススメです。ピザ屋やUberEATSは来ませんけど、美味しいカレー屋はありますのでみんなの基地にして下さい!

働きすぎないでも生きていける街だから幸福度が高い。そんな健康的な生活と、地元への愛がはじけるアキバブギウギ。一度足を運んでみて下さい。

名 称  お肉と小麦を使わないお野菜のスパイスカレー アキバブギウギ 加藤正之
所在地  兵庫県神戸市西区秋葉台3-6-14
定休日  土・日・月
OPEN   11:00-16:00(LO.15:30)
その他情報は Googlemap《アキバブギウギ》で検索!

インタビュー動画

アキバブギウギ 加藤正之 様

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